《1人の100歩より、100人の1歩をカタチに》
きらめき認知症シスターの福井淳一さん(フィリピン)が、フィリピン・インド在住の医師・介護士さんに紙芝居スライド(英語バージョン)を使って認知症のお話を♬
終了後、インドのDrから
「デジタル紙芝居の手法には驚きました。この手法はきっと認知症ケアに革命をもたらすでしょう」
と言うメッセージが!
基礎をきちんと理解することは学びの土壌づくり…
だからこそ誰が聴いてもわかりやすく伝えていくこと、大事ですね〜
きらめいてます(^○^)
以下、福井淳一さんの投稿、原文そのまま掲載…
【アナログからデジタルへ】
〝デジタルだけでどれだけ付加価値を出せるか〟
この命題に取り組み始めたのが、パンデミックがスタートした去年の春先。今までずっとアナログの世界で生きてきた私としては、途方もないチャレンジでした。コロナが来なければ永遠に先送りしていたことでしょう。
当時、今まで歩んできた私の人生の中で、アナログからデジタルに置き換えられるものはないかと必死に探していました。その結果、あまりにもデジタルなスキルが品薄でどうしたものかと悩んでいたのを思い出します。
それはそうでしょう、大学時代からずっと介護職として働き、副業で指圧師。フィリピンでは対面営業と趣味活動としてのボクシングやイベントの企画&運営。どれもデジタルとは無縁の世界でした。
身体性を要するアナログの世界であれば、けっこう対応力もあるので、どんな状況にあってもなんとかなる自信はありました。なので健康にさえ気を付けていれば、一生デジタルとは無縁の世界で生きていけるのではないかと思っていました。
ところがコロナによって私のこの淡い期待、アナログ至上主義の価値観は激変しました。半年くらいロックダウンで縛り付けられていれば、価値観も変わります。このままではヤバいと。
私の中で、唯一デジタルに変換可能だったスキルが、キャリアの後半から手探りで始めた介護教育と文章を書くことでした。ここに活路を見出すしかないと腹を据えたのが2020年の夏の出来事でした。
【デジタルから見える世界の風景】
今月の毎週木曜日のルーティンは、午前中にモンゴルの特定技能介護試験対策オンラインクラスと、午後には認知症ケアのオンラインクラスがあります。
モンゴルのオンラインクラスでは、ゲル地区の自宅から参加している生徒の後ろから汽笛の音が聞こえてきます。最初は、ストーブの上のやかんから出てくる音かなと思っていましたが、野外から聞こえてくる汽笛の音でした。
JICAのプロジェクトでゲル地区の調査をしていましたので、その情景が目に浮かんできます。モンゴルの首都ウランバートルもだいぶ暖かくなってきたのでしょう。ちなみに、ウランバートルは氷点下40℃にも達する世界で最も寒い都市の1つと言われています。
一方で、午後の認知症ケアのオンラインクラスでは、インド人が数名参加されました。その中の何人かはお医者さんでした。
残念ながらネット環境が悪いようで、ビデオオンにはなりませんでしたが、英語の発音を聞いて間違いなくインド人だと分かりました。
インド人特有のアクセントの英語を聞きながら、20代の時にインドを放浪した旅の記憶が蘇ってきました。とにかく暑かった。
そして、今はコロナで大惨事の状況の中で、時間を作ってオンラインクラスに参加してくれたようです。嬉しいですね。
このように、フィリピンに居ながらにして、モンゴルとインドと繋がることができる。一年前のアナログ至上主義だった私からは考えられないような状況の変化でした。
【〝デジタル〟紙芝居の可能性】
コロナのおかげで踏んだり蹴ったりの散々な状況ではありますが、そのおかげでデジタルの世界への扉が開いてきました。
特定技能(SSW)試験対策オンライン講座、オンラインコラボレーションツールmiroを使ったDementia “Design” Care(認知症デザインケア)。そして、きらめき介護塾さんのコンテンツを使った、Dementia ”Digital” Kamishibai(認知症デジタル紙芝居)。
どれもまだまだ道半ばではありますが、可能性の芽は出てきたと思います。
さて、午前中のモンゴルクラスで使った資料は、デジタル駆け出しの時に作ったものです。今振り返ってみるといろいろと稚拙な部分が目につきますが、あの頃一生懸命作った作品としては味わい深い想いがあります。
それに比べると、Dementia “Digital” Kamishibaiは、おかげさまで数倍洗礼されています。この進化が、そのまま私のデジタルスキルの進化を表しています。
今回参加されたインド人のDr Anitaは、フェイスブックの投稿で嬉しいメッセージを残してくれました。
Inspired by your methodology of digital kamishibai. This can be a revolution in dementia care. Thankyou Junichi 福井 淳一
デジタル紙芝居の手法には驚きました。この手法はきっと認知症ケアに革命をもたらすでしょう。
外国人にとっては、紙芝居という日本の古いメディアが、逆に斬新に映ったようです。フィリピン人の参加者からも同様の感想を頂きました。Digital Kamishibai(デジタル紙芝居)を使った認知症ケア、そして日本の介護の輸出は、けっこういいアイデアなのかもしれません。もう少し実験を続けます。
これも全てきっかけをいただいた、渡辺 哲弘 さんのおかげです、ありがとうございました!!
国際認知症ケア連合から教材使用の禁止が発令されて、どん底から見上げたところに、新しい可能性の種が眠っていました。コロナによるアナログからデジタルへの大変革もまた然りです。人生とは本当に上がったり下がったりの繰り返しですね。
こんな時代に生きているのだから変化を受け入れる覚悟を決めた方がいいですね。変化を嘆くのではなく、追い風に変えていく覚悟です。
そして、私は私のやり方で、日本の介護を世界に届けていきます。